マートン(Robert King Mertin:1910~)は、社会学理論と方法論、社会構造論、知識社会学、マス・コミュニケーションの領域で注目すべき業績を残したアメリカの社会学者。
1936年ハーバード大学の助教授を勤め、その後トゥレーン大学を経て1941年以来コロンビア大学の教授を勤める。1949年『社会理論と社会構造』を著した。
マートンは、社会学理論と方法論において「中範囲の理論」を提唱している。中範囲の理論とは、哲学的な思考を排し、社会調査などによる確固たるデータをもとに個別の事例に対して考えられた特殊理論を指す。
これらの個別具体的な特殊理論を積み上げることによって、一般化した理論を導き出す基本的立場を示している。