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経営人材(経営リーダー)の育成

経営人材育成が必要とされる背景

2015年に「コーポレートガバナンス・コード(CGコード)」が策定され、最高経営責任者(CEO)等の後継者計画(プランニング)について、具体的に踏み込んだ指針が掲げられました。(*1)

【原則4-1.取締役会の役割・責務(1)】
補充原則4-1③
取締役会は、会社の目指すところ(経営理念等)や具体的な経営戦略を踏まえ、最高経営責任者(CEO)等の後継者計画(プランニング)の策定・運用に主体的に関与するとともに、後継者候補の育成が十分な時間と資源をかけて計画的に行われていくよう、適切に監督を行うべきである。

引用元:株式会社東京証券取引所『コーポレートガバナンス・コード

また、経産省が2017年に発表した、『企業価値向上に向けた経営リーダー人材の戦略的育成についてのガイドライン』によると、「経営リーダー人材候補の育成を目的とした何らかの取り組みをしている」と答えた企業は回答企業の52.6%と過半数を占めています。(*2)

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(*2)出典:経済産業省 『企業価値向上に向けた経営リーダー人材の戦略的育成についてのガイドライン』(2017年3月)を参考に当社作成

その育成状況については、「順調に確保・育成できている」と認識している企業は 37.6%に留まっており、経営リーダー人材育成の取組みを進めていると答えた企業の52.9%が「人材確保に関しては不安である」と回答しています。(*2)

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(*2)出典:経済産業省 『企業価値向上に向けた経営リーダー人材の戦略的育成についてのガイドライン』(2017年3月)を参考に当社作成

さらに、10年20年先まで経営リーダー人材候補が確保できているかどうかを尋ねた質問では、「わからない」と回答した企業の比率が最も高く、当該人材を育成することの重要性は認識しつつも、候補者の確保には十分至っていない現状が明らかとなっています。(*2)

そして、2021年に「コーポレートガバナンス・コース(CGコード)」が改訂され、企業の中核人材における多様性(ダイバーシティ)の確保についても求められるようになりました。(*1)

【原則2-4.女性の活躍促進を含む社内の多様性の確保】
補充原則2-4①
上場会社は、女性・外国人・中途採用者の管理職への登用等、中核人材の登用等における多様性の確保についての考え方と自主的かつ測定可能な目標を示すとともに、その状況を開示すべきである。 また、中長期的な企業価値の向上に向けた人材戦略の重要性に鑑み、多様性の確保に向けた人材育成方針と社内環境整備方針をその実施状況と併せて開示すべきである。

引用元:株式会社東京証券取引所『コーポレートガバナンス・コード

このように、企業は将来の後継者育成にこれまで以上に計画的に取り組まなければならない状況に置かれています。

今までは、予定調和的に次期後継者は選出されていましたが、これからは、よりオープンかつ公正なプロセスを経て選出される状態を実現すること、そのために後継者(経営人材)を計画的に育成することが求められています。

今後求められる経営人材とは

今後求められる経営人材とは、不透明な環境下でも自社の進むべき方向性を自ら定め、組織を力強く牽引しながら事業を創造する「変革リーダー」です。

変革リーダーには、「外部志向性」「ビジョン策定力」「意識統合力」「変革力」「多様性重視」など、安定的な環境で事業を推進するリーダーとは異なるコンピテンシーが求められます。(弊社では、変革リーダーの要件として、15項目から成るコンピテンシーを設定しています。下図参照。)

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変革リーダーを育成するカギは、以下の2つがあります。

  • 資質を備えたポテンシャル人材の早期選抜
    20代、30代の若手社員の中から必要な資質・適性を備えたポテンシャル人材を選出し、入社年次等に関係なく、早期に昇格・昇進させることである。

  • 戦略的なタフ・アサインメント
    そして、2つ目の戦略的なタフ・アサインメントでは、敢えて本人の能力よりもストレッチしたポジションや役割を与え、経営者としての疑似経験を早期に積ませることである。

これら2つを効果的に行うためには、候補人材一人ひとりのスキルやコンピテンシーの可視化が不可欠です。そのため、最近の経営人材育成における事例では、既存の主力事業(本流)へのアサインではなく、敢えてグループ会社や子会社、海外拠点など傍流を経験させる事例が見られます。

なぜなら、既に形が出来上がってしまった本流ではなく、制約のない状況でゼロから事業を創造させる機会で経験を積ませ、それを自ら乗り越えさせることで経営人材に求められるスキル・コンピテンシー・マインドの強化が可能となるからです。

クレイア・コンサルティングが提案する経営人材育成

1.各企業の環境に応じて望ましい人材像を策定

クライアント企業を取り巻く個別の事業環境に応じて、それぞれの企業に求められる経営人材のタイプや要件は異なります。

同一企業でさえ、既存事業を拡大していくフェーズなのか、事業ポートフォリオを抜本的に組み換えるフェーズなのかによって、経営人材に求められる要件は違います。一方、どのような業種・業態であっても企業が求める普遍的な要件も存在します。

クレイア・コンサルティングでは、企業毎の独自性を尊重しつつ、普遍的なベストプラクティスを有効に取り入れながらクライアント企業にフィットした「あるべき経営人材像」の策定を支援します。

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2.将来の経営人材の育成は若手・中堅社員の早めの段階から手掛ける

経営人材の輩出に関しては直ぐに効果が出るような短期的施策は存在しません。そのため、将来の当該人材の育成に向け、中長期施策の一環として取り組むことが必要です。また、その候補群となる若手社員や中堅社員に対して強化してもらいたいスキルやコンピテンシーを明示し、早い段階から育成・開発に取り組む体制を構築しておくことが不可欠です。

具体的には定期的なコンピテンシー診断や昇格判定のためのアセスメント開発、能力開発に向けた育成プログラムの構築、人事評価制度や昇格基準の整備、マネジャー向けの育成スキルの強化などの施策が挙げられます。

つまり、タレントマネジメントシステムなどのITツールを活用しながら、自社の保有人材のスペックを適切に把握した上で中長期的な視点からサクセッションプランを定めることが必須です。

クレイア・コンサルティングでは、他社での成功事例を踏まえ、経営人材をより効果的に育成するための施策を多面的・複合的に提供し、クライアント企業の中長期の取組みを支援します。

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経営人材育成の進め方

ステップ1.求める経営人材像の策定とコンピテンシーの策定

  • 自社の経営人材に求める人材像の明確化
  • 必須コンピテンシーを抽出する

ステップ2.コンピテンシーおよび人材育成施策の策定と実行

  • コンピテンシーの区分・優先順位付け(採用で重視するコンピテンシーと育成で強化するコンピテンシーの区分)
  • コンピテンシー別の育成プログラムの策定
  • マネジャー向け育成スキルの強化
  • 人事制度の改定・整備

ステップ3.戦略的なタフ・アサインメントを通した必須コンピテンシーの発揮

  • 社内の良質な経験・能力開発機会の抽出と体系化
  • アサインメントのモデルケースの策定
  • タフ・アサインメント後の内省および振り返りプロセスの構築

ステップ4.定期的な人材アセスメントの実施とモニタリング

  • 人材アセスメントの設計
  • 人材アセスメントによるデータ取得およびデータ活用
  • その他の人材データに関する管理・活用方法

参考

  1. 株式会社東京証券取引所 『コーポレートガバナンス・コード~会社の持続的な成長と中長期的な企業価値の向上のために~ 』(2021年6月11日)
  2. 経済産業省 『企業価値向上に向けた経営リーダー人材の戦略的育成についてのガイドライン』(2017年3月)
AUTHOR
桐ヶ谷 優
桐ヶ谷 優 (きりがや まさる)

クレイア・コンサルティング株式会社 執行役員COO マネージングディレクター
慶應義塾大学文学部卒業

大手人材派遣会社および外資系コンピューターメーカーの人事部門にて、人材開発や人事制度設計に携わる。その後、国内系人事コンサルティング会社を経て現職。
主に人事制度改革を中心にコンサルティングを行う。最近では、企業再編に伴う人事制度改革や組織改革に従事。また、制度設計だけでなく、人事制度導入局面でのコンサルティング経験も豊富に持つ。

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