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針生(執行役員 COO)

コンサルタントという仕事だからこそ、若くして経営改革という大仕事に日常的に従事できる

針生 俊成 執行役員 COO

筑波大学第二学群人間学類 卒業。
トーマツコンサルティング、アーサーアンダーセンを経て、クレイア・コンサルティングに参画。

クレイア・コンサルティングに参画したきっかけは?

私は、クレイア創業以前はアーサーアンダーセンという外資系コンサルティングファームに所属して、クライアントに対して組織・人事のコンサルティングを行っていました。その時に流行していたのは、いわゆる「グローバルスタンダード」と銘打たれた経営手法で、人事の分野では成果主義やコンピテンシーマネジメントがもてはやされていました。

その時の私は、クライアントの長い歴史とさまざまな経緯の結果として存在するクライアントの「現状(As Is)」を変えるために、「グローバルスタンダード」は必ずしも有効な処方箋ではないのではないか、むしろ「グローバルスタンダード」という耳触りのよい言葉を使うことで、さまざまな難題や複雑な事象を深く理解して解決しようとする思考を停止させてしまうのではないか、と感じながらプロジェクトに従事していました。

アーサーアンダーセンがエンロン事件によって消滅することを機に、その時のアーサーアンダーセンの組織・人事コンサルティングチームのメンバーが中心となってクレイアが創業されましたが、創業メンバーは皆、「グローバルスタンダード」に踊らされることなく、日本企業の組織・人事の課題を正しく深く理解し、そのクライアントにとって最適な質の高いコンサルティングをしていこうと考えていました。

その時私は20代でしたが、独立したコンサルティングファームで、このような先輩達のもとでコンサルティングプロジェクトに従事することが、理想のコンサルタントを目指して成長する環境として最適であると考え、クレイアの創業に加わりました。

コンサルティングの仕事の魅力は?

コンサルティングは、クライアントの経営改革に参画し、クライアントの10年先、20年先を左右するような意思決定に影響を与える仕事です。クライアント側のプロジェクトメンバーにとってみれば、経営改革は10年や20年に1度しかない大仕事なのですが、私たちコンサルタントは、そのような経営改革に日常的に参画することができます。

経営コンサルタントというプロフェッショナルとして経営改革に参画することで、経営陣と対等に企業の10年後や20年後を議論し、その意思決定にきわめて大きな影響を与えることが求められます。もし私が一般的な日本の大企業に所属する社員であれば、まだまだ管理職になりたての年齢であり、このような経営改革の中心メンバーとなることは極めて難しいでしょう。コンサルタントというプロフェッショナルであるからこそ、若くして経営改革という大仕事に、それも日常的に従事できるのです。それが、最大のやりがいです。

コンサルタントとして一人前になったと実感できた出来事は?

コンサルタントの実力は、クライアントからの評価がすべてです。それは、クライアントに気に入られるという意味ではなく、クライアントの経営幹部や社員が、コンサルタントを信頼し、コンサルタントの意見に耳を傾け、コンサルタントの提案するソリューションを実行し、「経営改革がうまくいきそうだ」「会社の将来がよくなりそうだ」と実感できることを意味します。

また、プロジェクトチームでコンサルティングを行っている時も、クライアントは、プロジェクトの成否とは別に、一人ひとりのコンサルタントの実力を評価しています。プロジェクトがうまくいっているからと言って、そのプロジェクトメンバーのコンサルタントが全員同じように評価され信頼されているというわけではありません。コンサルティングは決して個人主義的な仕事ではありませんが、プロフェッショナルとしての評価はあくまでも個人単位でなされ、その評価や評判には大きな差があるのが現実です。

一人前のコンサルタントはクライアントから名指しで「相談」を受けます。このコンサルタントに相談すれば解決の糸口や最適な対応方法が見つかるかもしれない、という信頼を得ているからです。

20代や30代は、まだ経験の少ない「若造」と見なされることも多い年代です。そのような年代でありながら、クライアントの経営陣から「相談」を受けた時に、自分が一人前のコンサルタントとして認めてもらえたと実感しました。

印象に残っている成功体験は?

企業にはさまざまな経営課題が山積みしています。クライアントが私をコンサルタントとして評価してくださった時には、その時のプロジェクトのテーマに限らず、経営課題に関するさまざまなことを幅広く相談し、頼りにしてくださいます。

コンサルタントとして駆け出しの頃は、従事するコンサルティングのテーマは人事制度の構築などが中心で、クライアントの窓口は人事部でした。しかし、質の高いコンサルティングを続けていると、クライアントから幅広い相談を受けるようになり、コンサルティングのテーマは営業改革、顧客満足度向上、生産性向上などに広がり、クライアントの窓口も営業部や経営企画部などに広がっていきます。私自身は「組織・人事」を専門領域とするコンサルタントですが、その専門性を幅広い経営課題の解決に活かすことができるようになります。

実のところ、最初からそのようなコンサルタント像を描いていたわけではありません。しかし、質の高いコンサルティングを目指してきた結果として、自分の活躍のフィールドが広がり、コンサルタントとして関与する経営改革のテーマがどんどん大きくなっていることを実感しています。

応募する学生に期待することは?

コンサルタントはプロフェッショナルです。
コンサルタントとしての成長度を左右する要因は多様ですが、もっとも重要なのはプロ意識であると、私自身は思っています。プロ意識は人から教わるものではありません。プロ意識を教えてもらうという時点でもうプロフェッショナルではないのです。

コンサルタントとしての専門知識や経験は、会社に入ってから積み重ねていくことができます。私の学生時代の専攻は心理学で、企業経営やビジネスについてはほとんど何も知りませんでした。それでも、プロ意識を持って自分を律して学び続ければ、コンサルタントになることは可能です。

コンサルタントを目指す方には、まず、プロフェッショナルとは何か、どうあるべきかということを深く考えてほしいと思います。