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【コンサルタントコラム】
「やる気」の構造 ~これがモチベーションを高める組織だ!~(2017年) - 4章 やる気を刺激する「組織」を実現する①

1.やる気を刺激する組織とは?

前章では、「やる気のメカニズム」を見てきました。

では、それらをふまえたうえで、人はどのような特徴をもった組織にいると、やる気が刺激されるのでしょうか。


やる気を刺激する組織の3つの特徴

じつは、やる気を喚起しやすい組織には、次のような3つの特徴があります。

やる気を刺激する組織の特徴

①目標を明確にしている。
②責任を明確にしている。
③協力関係がある。

これらの特徴は、先に紹介したアンケート調査「ホワイトカラーのワーク・モチベーション」の分析結果でも確認できました(詳しくは、下図参照)。

では、ひとつずつ詳しく見ていきましょう。



①目標を明確にしている

大海原を進むヨットを思い浮かべてください。
周囲すべてが青い海で、自分たちが一体どこをめざして帆走しているのかわからない(=目標が明確でない)状態で、舵輪を動かせと命令されて、やる気が出るでしょうか?

普通の人であれば、やる気は出ません。会社にだって同じことが言えます。会社にはさまざまな目標が存在しますが、ここでいっている目標とは、「部門(部や課)レベルの目標と、そこからブレイクダウンされた個人の目標が明確である」ということです。

何をもって明確とするかはいろいろな基準がありますが、少なくとも「5W1H」がはっきり示されている必要があります。

これらの各項目が部門レベルで示されていれば、個人は「自分が組織から与えられた役割が、なぜ必要なのか」を理解することができますし、個人レベルで示されていれば、「何をすれば自分の役割を果たしたことになるのか」がわかるからです。



②責任を明確にしている

やる気を出させる組織では、集団や個人としての責任がきちんと問われます。広辞苑によれば、責任とは「人が引き受けてなすべき任務」と定義されますが、これを会社に置き換えれば、さしずめ「与えた任務が完遂されたのか」「されなかった場合には、なぜできなかったのか」をディスクローズする組織が当てはまるでしょう。

また、ここで大切なことは、「集団としての責任」と「個人としての責任」の両方を明確にする必要があるということです。なぜなら、組織の一員として任務が与えられている以上は、集団と個人の両方に責任があるからです。

責任をどう取らせるかという方法については、ケースバイケースあるいは自社のポリシーによって変わるため、絶対的な正解はありませんが、よいことも悪いことも含め責任から目をそむけずに、それをディスクローズすることはすべての組織や個人に求められてしかるべきです。

任務を達成してもしなくても同様に扱われるのであれば、誰も困難を克服して任務を遂行しようと思いません。達成した(あるいは達成しなかった)場合に相応の扱いをするためには、会社はその結果を隠さず表に出す必要があるのです。

③協力関係がある

メンバー同士のコミュニケーションがよかったり、部門間で協力がしやすい組織は、人のやる気を喚起します。これは「個人の仕事をさかのぼると、組織目標につながっている」という背景があるからです(下図参照)。



つまり、個人の仕事のほとんどは、じつは他人や他部門の仕事と関連し合っているわけです。

個人の仕事そのものが他人とつながっているのですから、協力関係があればより高い質や量の仕事が可能になり、やる気を増大させる方向に作用します。

※この内容は2003年に書かれたものです。



5W1H
When、Where、Who、What、Why、How

ディスクローズ
dis+close。Closeに、「反対」を示す接頭語であるdisがついたもので「隠れていたものを表に出す」という意味。

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